Ohuhu イラスト講座
Ohuhu第9回
イラスト講座
アルコールマーカーと相性の良い紙
Ohuhuイラストマーカーと相性の良いスケッチブックをご紹介します。
Ohuhuから何種類かスケッチブックが出ていますが、どれを買えば良いのかわからないと迷われている方もいると思います。
今回はイラストマーカーと相性の良い4種類のスケッチブックを用意したので、特徴や違いなどを比較していきます。
Ohuhuスケッチブックの特徴と違いを比較
-
Ohuhuスケッチブック 78枚(表紙が黒地・帯にひまわりの絵)
-
Ohuhu Marker Pads 60枚(表紙がひまわりの絵)
-
Ohuhu Mix Media 62枚(表紙が風景画)
-
Ohuhu水彩紙 36枚(表紙が女性とお花のイラスト)
今回比較するのは上記4種類のスケッチブックです。
どれもマーカーと相性の良い紙ですが、どこがどう違うのか比較していきましょう。
紙の色と質感を比較
①のOhuhuスケッチブックは白すぎず黄みすぎずちょうど良い白さです。一般的な画用紙と似た質感です。
②のMarker Padsはこの中で1番白いです。ケント紙や上質紙のようになめらかな紙質。
③のMix Mediaはほんのり暗めで眩しさが抑えられたホワイトです。凹凸のないフラットな画用紙。
④の水彩紙はやや生成り色をしたナチュラルなホワイトで目にやさしいです。中目なので適度な凹凸があり、アナログらしい質感を味わえます。
※すべて中性紙なので酸化による紙の劣化を防ぎ作品を長く保存できます。
発色の違いを比較
同じ色でベタ塗りしましたが、紙によって発色がまったく異なります。
①はしっかりと濃く発色し、色も鮮やかです。1番ちょうどいい色の濃さ。にじみにくく塗りやすいです。
②はインクの吸収が少ないのでこの中で1番明るく透明感のあるやさしい発色をします。にじみにくく塗りやすいです。
③はインクの吸収もよく濃厚に発色します。他の紙よりも一段階色が濃く感じますが、普通に塗りやすいです。
④も濃く綺麗に発色しています。にじみにくく塗りやすいです。
グラデーション・混色のしやすさを比較
①はキレイに色同士がなじんでくれてグラデーションしやすいです。ムラも少な目。
②も色がなじみやすくグラデーションしやすいです。ムラも少な目。
③この中で比べるとややムラが目立ちやすく感じましたが、グラデーションは問題なくできました。
④もややムラができやすく感じましたが、色がなじみやすくグラデーションもしやすいで。
カラーレスブレンダーとの相性を比較
①のOhuhuスケッチブックはブレンダーと相性がとっても良いです!にじみ、ぼかし、白抜きが綺麗にできます。
②はグラデーションや混色が得意な紙なのでブレンダーも問題ないと思っていましたが、ややにじみが弱く、ぼかしにくい印象です。これは意外。白抜きもやや控えめでした。
③はインクの吸収が良いだけににじみとぼかしが大変綺麗にできました。白抜きもできます。
④はにじみは綺麗ですが、インクをぼかそうとすると白抜きみたいに色がどんどん消えてしまいうまくぼかすことができませんでした。その分白抜きはキレイにできます。
裏抜けを比較
どの紙も厚みがあるので比較的裏抜けしにくいです。
ただインクを何度も重ねたりすると裏抜けしてしまいます。下敷きを敷いて着彩すると安心です。
紙の特徴と使用感まとめ
①Ohuhuスケッチブック 78枚(表紙が黒地・帯にひまわりの絵)
特にクセのない1番扱いやすい王道の画用紙。
インクもにじみにくく発色も綺麗。初心者さんにイチオシ。
紙の厚さ:200gsm
②Ohuhu Marker Pads 60枚(表紙がひまわりの絵)
ケント紙のようになめらかで透明感のある発色をします。
前回のおすすめのスキンカラーを紹介する記事で使った紙もこちらになります。
漫画家さんのようなイラストが好きな方、インクの消耗をおさえたい方など初心者さんにもおすすめです。
紙の厚さ:200gsm
③Ohuhu Mix Media 62枚(表紙が風景画)
インクの吸収がやや良いので濃く発色します。グラデーションの時に少しムラができやすいですが、ベタ塗り、にじみ、ぼかしが大変綺麗にできます。
マーカー以外にも水彩やアクリル絵の具、色鉛筆とも相性が良いので汎用性の高いスケッチブックです。
紙の厚さ:200gsm
④Ohuhu水彩紙 36枚(表紙が女性とお花のイラスト)
水彩紙なので他の紙よりもややインクの消費が多いですが、とても塗りやすいです。
紙の表面がデコボコとしているので、アナログならではのテクスチャを楽しめます。
水を多用する本格的な水彩画やアクリル画とも大変相性が良いので、水彩イラストに興味がある方にもおすすめです。
紙の厚さ:300gsm
初心者さんは『①Ohuhuスケッチブック』もしくは『②Marker Pads』が扱いやすくておすすめです。
また自分と相性の良い紙は人それぞれ違うので、ぜひ色々な紙で試してみて自分と相性の良い紙を探してみてください。
(文 / 写真 くうこ)
くうこ(ブロガー/クリエイター)
画材が大好きな画材沼の住人。自身が運営する『画材大好き!くうこのイラスト帳ブログ』は年間100万回以上見られており、画材のレビューやイラストの上達法などを発信している。